フォークはまっすぐ飛んできたと思った球が急に打者の手前で落ちる変化球です。落下の高低差は数十センチと、かなりのものになります。元近鉄の野茂投手や元横浜佐々木投手のフォークは一級品でわかっていも打てないとさえ言われました。落ちる球の中でもっとも利用される変化球です。フォークはいかに回転を抑えるかにポイントで、回転がなければないほど、急激に落ちます。
握力がないとなかなか投げずづらい上、指が短いと難しいでしょう。握力が強いほうが鋭いフォークが投げることが出来ます。しかし、工夫次第では指が短くても投げることができ、短い方でも浅く握ればSFFを習得できるでしょう。ただしフォークは日本を始めとしたアジア圏で良く投げられる反面、メジャーではあまり多投しないようで、スプリットフィンガードファストボール(SFF)と共「splitter」と呼ばれているそうです。食事のときのフォークで挟んだように見えることからこの名前がついたそうです。
フォークの握り方
ボールの縫い目にかからないよう人差し指と中指でボールを挟んで投げる。ボールの回転数が非常に少なくし、ナックルと同様に無回転に近いとが理想的。
親指をボールの下に添える投手が比較的多いが、親指を人差指の横に添えるような握りをする投手もいる。
親指でなく薬指で支えるようにしてもいい。親指を上に上げることにより、固定ができると野茂選手が広島の選手に指導をしており、落ち方としては、やはり手首を固定できているぶんよく落ちます。
フォークボールの握りのコツ
親指と薬指両方で支え、4本指でフォークを投げる人いる。最も安定できる握りをマスターしよう。薬指と親指でさらにはさんで握るなど、いろいろなバリエーションがありますが、やはり人それぞれでしょう。指の長さと手の大きさが重要で、この握りが出来ない人はフォークボールを習得するのは難しいでしょう。
また、かなり負担が強く、多用すると握力の低下の可能性もあるたり、フォークは向き・不向きがある変化球といえるでしょう。握り方を工夫して擬似フォークを投げる人もいます。(ヨシボールなど)また、握力に自信があるなら深く握れば大きく落とすことができ、ボールを深く握るほど回転は抑えられ球速も遅くなるため落差は大きくなるが、その分握力が要求されコントロールが難しくなる。
フォークボールの投げ方
とにかく回転を抑えることがポイントで、リリース時に人差し指・中指の間からボールを抜いて投げるイメージで投げます。人差し指と中指をクイっと上から下に動かすといい感じで抜けます。とにかく練習でコツを掴みましょう。ストレートと同じように腕を強く振ることによってより速く落差の大きいフォークになります。
手首をほとんど意識的に動かさず、抜く感じでリリースすると回転が抑えられます。リリースの瞬間に特に強く握ることで回転の少ないフォークボールが可能。
地面に叩きつけるくらいの気持ちで失投を恐れず投げましょう。高めに浮いたフォークや曲がらないフォークはただのサービスボールです。ボールのバックスピンをフォークの握りで抜いて投げることにより逆の回転をかけ、回転を抑えるのがフォークのメカニズム。要するに進行方向へ回転をかけることが重要なんです。投げそこなうとバックスピンがかかり上に飛んでいきます。
フォークボールの変化
フォークボールは基本的に緩いシュート回転をしており、フォークはまっすぐ飛んできたと思った球が急に打者の手前で落ちる変化球です。球速が速いとともに指が長く、握力もあればフォークボールは、球速も速く、打者が手も足も出ないほど激しい変化をさせることも可能。 またリリースのときは、ストレートと同じように腕を強く振ることによってより速く落差の大きいフォークになります。
手首をほとんど意識的に動かさず、抜く感じでリリースすると回転が抑えられます。フォークが落ちるか落ちないかは結局ボールの回転数による。 フォークはストレートの半分以下に落とせればそれで良い。 また縫い目に指をかけることによって球速が増すが、制球が乱れやすくなる。
高速フォーク
いわゆる握力フォーク。思いっきり握っていた球をそのままストレートと同じ握りで投げると握力の影響で勝手にリリースポイントが速くなり、その結果全く回転が無いボールが高速ですっぽ抜けていく。驚異的な握力を誇るベイスターズの佐々木投手のフォークがこれで、高めに来ていた140キロのストレートがワンバウンドするほどの変化をする。
フォークボールは回転の無いボールなので、抵抗が大きくなる速い球のほうが変化が大きい。高速フォークは初速と終速の差が大きく、タイミングが合うようにボールを見るとボールが消え、フォークボールを打つための壁を作ってもタイミングが外れてバットが空を切る。
低速フォーク
タイガース星野投手などが投げるフォークボール。指の間から上に抜く、フォークとリリースが違うの感覚のため、変化としてはフォークボールよりパームボールに近い。
カウントフォーク
カウントフォークとは、フォークボールの人差し指、中指の握りを、指先だけで行うことにより回転を抑えようといった狙いで考えたフォーク。スライダー回転がかかったり、多少ランダム変化がかかる。
薬指フォーク
フォークボールによる握力の消耗を防ぐために、落下系のボールの原点に立ちかえってボールを中指と薬指に挟み、すっぽ抜かせる投げ方が一時期話題になった。何でも村田長治はこのフォークをも投げたらしい。
フォークボールのまとめ
指の短い投手や、指の関節の硬い投手はボールを深く握れず、安定できないためによいフォークボールを投げることができない。ほとんど2本の指の握力のみに頼ってボールを保持していることで局部的疲労が大きいため、試合中に連続してフォークボールを投げると、疲れがたまり握力が一時的に低下することで投球に支障がでることも。日本野球界では先発投手より抑えなどのリリーフ投手が多用している。投げすぎると腱鞘炎になる恐れがあり、握力の低下の可能性もある。
三振をとりたい場面など、ここぞという場面で決め球として投げるのがフォークを投げる主な目的。よいフォークが投げれれば打者は当てるのは難しいでしょう。ただ、見極められるとボールになる可能性が高く、高めにいったり、曲がらなかった場合ホームランボールになる可能性もあり、実践で使うには十分な練習が必要となるでしょう。キャッチャーも後逸しやすいので、その点も考えて投げましょう。
球質の関係でストレートの軌道よりボールが沈むのは当たり前だが、問題は低めに投げられるかどうか。 バッターに対してはストライクからボールになるように投げられれば有効で、落ちるかどうかにこだわりすぎないように低めに投げられるといい。
重要な場面でフォークは輝く。だからこそ効果的なフォークが投げれないと意味がありません。まずはコントロールを磨き、すっぽ抜けを防ぐ練習から。そして落とす場所を調整します。打者の手前で落ちるように練習しましょう。無理に落差を気にしなくていいと思います。きちんとしたフォークを身につけ、抑えたいという時に使用できるように練習しましょう。