ナックルの投げ方・握り方

取得難易度:★★★★ 制球力:★☆☆☆ 変化度:計測不能 負担度:★☆☆☆ 総合評価:★★★★★
球種タイプ:魔球 
投球の目的:打ち取る、空振りを取る

ナックルって??

キャッチャー泣かせの現代の魔球。ナックルのボール回転数はキャッチャーミットに収まるまで0回転~数回転と言われています。回転数が1回転以下になると、縫い目ににかかる空気抵抗によって投げた本人ですらどうなるかわからない、ゆれるような変化を見せるのです。ナックルばかりを中心に投げるナックルボーラーがいるほど、ナックルとは現代では魔球と言われています。

しかし、曲がらなかったらただのスローボールなので、諸刃の剣ともいえるでしょう。ナックルのメカニズムはストレートのバックスピンに対して弾いて逆回転をかけることで無回転にするというものです。かなり習得は難しい上に握力とコントロールが必要となる。

ナックルの握り方

指の第一関節を二本ないし三本曲げ、はじくようにして投げるボール。人差し指と中指、薬指を曲げてボール中央部にまげて当て、親指と薬指で挟むようにもつ。キャッチャーまで届くように投げるには想像以上に相当な指の力が必要とされる。写真のように特異な握り方をしなくては、ナックルボールは投げられないのです。実際、投げる時点でナックルと分かることがほとんど。指を折り曲げるんですが、この折り曲げる指の数によって2本指ナックルと3本指ナックルに分かれます。

バリエーションとして、薬指を小指と共に寝かせ2本指を突き立てる2本指と呼ばれる握り、全ての指を寝かせる握りもある。またボールを握る際に指を縫い目に付けるか離すなど、投手によって様々な投法がある。一般的に2本指では球速が速く、制球がしやすくなるが変化に乏しいと言われる。3本指のグリップでは大きな変化が期待できるが制球が難しくなるという特徴がある。

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ナックルの投げ方

投げ方は人それぞれ。一般的な投げ方はまず、手首は全く使わない。固定したまま腕の振りとはじき出す指の力だけでボールを18.44M先のホームベースに向けて放つ。爪をボールの縫い目に立てボールに回転を与えないように投げると、ボールは空気から受ける抵抗によって、予期出来ない変化をする。人差し指と中指で押しながらリリースして最後で指を伸ばすように感じで押し出す、リリース時に曲げて当てた指でボールを押し出すように投げる。

または指で弾いて投げる人も。重要なのは無回転ボールを作り出すこと。キャッチャーミットにつくまで1から2回転以下でないとランダム変化しない。この球種は遅い球である必要があるため、また回転を安定させるため、下半身をあまりダイナミックにせずに、また大きく振りかぶらず投げる。ナックルボーラーでない投手はリリースポイントを故意にばらつかせることで打者のタイミングを外す技術が普遍化しているのに対し、ナックルボーラーはリリースポイントを一定にしないと弾道が大きくばらつき、コントロールできなくなる。

ナックルの変化

ゆっくり来る上に、変化幅もそれほどではないかと思えば異様に落ちたり、ユラユラとどう動くかわからない軌道のおかげで、まともに芯に当てるの難しいとされています。なお、軟球ではほとんど変化しません。弾き方、弾く指、投げ方などでいろいろな変化をし、空気抵抗を激しく受けて揺れながら落下する。日本では主流は二本指ナックルだが、アメリカ、あるいは日本でもプロ野球では三本指ナックルが主流。また、2段階変化が起きることもある。

ナックルのまとめ

ナックルボーラーたちは軽いキャッチボールのような感じで投げる。球速は時速100キロからせいぜい110キロ。草野球の投手でも並みのスピードだ。全力で腕を振らないフォームから投じられるため肩や肘にかかる負担が少ない。従ってナックルボーラーたちの投手寿命は長い。
素人が言うナックルが投げられたといいますが、ナックルの握りで適当に投げて落ちた事を言うことが多く、すっぽ抜けのただのチェンジアップかなんかでしょう。真のナックルは揺れたりランダム変化するものであり、プロ野球選手ですら習得できない人が多いのですから。

ナックルを磨けば、三振も取れ、打ち取る投球も可能になります。ナックルはわかっても打てないのが武器です。そして本人もキャッチャーもどんな変化をするかわかりません。フォームからも、リリースからも投げた瞬間にナックルだとわかります。しかし、わかっていて打てない、だからこそ魔球といわれるのです。
ナックルは、習得するのは非常に難しい球です。ナックルの習得していくためには手順は、
1、ある程度回転を押さえられるようにする、ほぼ無回転になるようにする
2、軌道をを山なりからまっすぐ気味で投げれるようにする
3、コントロールをつける
4、球速を調節できるようにする

という感じです。ナックルでストライクさえとれれば練習はいらないでしょう。投げた後ランダム変化するのがナックルの持ち味なので、一定変化であれば簡単に打たれますし、ナックルではありません。習得できたら、かなりの武器になること間違い無しです。試してみる価値はあるでしょう。ただし、回転しないボールがバットの真芯で捉えられた時、インパクトで与えられるスピンの影響をまともに受けて、打球は他の球種の時よりも飛距離が伸びると言われているので注意を。
さらにこのボールにはいくつかの大きな欠点がある。まず変化が非常に微妙なために球場の地理的な影響(風向き・強さ、天候、湿度など)を受けやすく、常に安定して狙った位置に投げ入れるには非常に高い技術が要求されること。後述のような特殊な投法のために他の球種と混ぜて打者を幻惑できないこと。さらに弾道が通常の変化球などと異なり予測不能なため、キャッチャーは完全に捕球するまではボールから目を切れず、早めの送球体制も取れない。加えて球速の遅さも手伝い非常に盗塁を許しやすいことなどがある。そのため、ナックルボーラーは牽制球の技術にも長けていなければならない。